健育会グループでは「医師は医療チームのリーダーであり、診療における自由裁量権を持つ」としています。そして、メディカルディレクターはその医師の中のトップです。すなはち、メディカルディレクターには、病院の‘医療の質の維持・向上'の全責任があります。そこで、この会議での理事長である私の役割は、グループ全体としての進むべき道、方向性を明らかにしていくことだと考えています。
今回は会議の議題が全て終了した後、私からは、昨今、病院をとりまく環境が厳しくなる中で、医療の質を維持・向上するための今後のキーワードとして「簡素化・単純化・効率化」という話をさせて頂きました。例えば、ミスを防ぐためにダブルチェック、トリプルチェック、という話になりがちですし、それが履行できるのであれば良いとは思うのですが、実際の現場はそれぞれ多忙であり、複雑なルール策定は、かえって仕事を増やしミスを招く可能性が出てきます。メディカルディレクターの皆さんから、日常業務の「簡素化・単純化・効率化」について、職員の皆さんにもお伝えいただきたいと思います。
今期は、各病院の病床稼働は好調にスタートしており、医療の質のマネジメントにおいても、多くの面で改善がみられ、また改善に向けて取り組まれています。今後の課題である「簡素化・単純化・効率化」に取り組むことで時間的・精神的余裕も生まれ、その余裕が今期健育会グループで掲げているスローガン「Vision &Work Together with smile !」の「with smile!」にも繋がっていくのだと考えています。それぞれの病院理念、そしてひいては「Vision &Work Together with smile !」の実現に向け、メディカルディレクターのリーダーシップに期待しています。