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毎日忙しいのに、なぜ日々の業務と一見関係ないような研究をやらなければいけないのか、と私も臨床に関わりながら研究を行っていたときは思っていましたし、看護師・セラピストの皆さんの中でもそのように思う方も多いでしょう。しかし、研究は必ず臨床に役立ちます。今回の研究発表の中でも、「今まで気が付かなかった重要な事に、データをとって、それを分析することで気づいた」「データに基づいているので自分だけでなく、チーム全体に共有でき改善に結びついた」という発表がありました。論理的な思考・統計的な視点が日常業務の質の向上に結びつきはじめているのです。

第7回 看護・リハビリテーション研究会の様子

また、金井先生のお話の中でも、ナイチンゲールが臨床を行ったのはクリミア戦争時のたった2年半であり、その後の50年はいわゆる研究活動に費やしたという紹介がありました。すぐれた統計学者の側面も持ったナイチンゲールは、クリミア戦争時に負傷で死んだ人よりも感染症で死んだ人の方が圧倒的に多かったことを統計で証明し、それが衛生的、清潔であることが大切だということを論理的に導き出したとのことです。このお話も、看護の発展には、論理的な思考・統計的な視点が不可欠であることの顕著な例と言えるでしょう。

お話しされる竹川理事長

日常業務の忙しい中、立派に研究をすすめている職員、そして指導している先輩方に感謝したいと思います。これからも研究活動をすすめ、情報共有/意見交換をすることでグループ全体のレベルをアップし、更には研究成果を外部に発表することで、医療の発展に貢献できればと考えています。

理事長トーク