2016.8.04
そうですね。欧米では、「代理人は患者のベストインタレスト(best interests:最善の利益)を追求せよ」と法律に書かれています。ですから、代理人は「患者にとっての一番の利益は何か」「患者は何を望んでいるのか」ということを常に考えなくてはいけません。また、代理人は基本的には本人が指名した人がなります。ですから、意識が明瞭なうちに代理人を指定しなさいと制度に書かれています。日本ではそういう意味での代理人制度が法制化されておらず、一番身近な人が代理人になることが多く、そのような人は利害関係があることが多いので、なかなか難しいのだと思います。
いわきは地域が広く、海の方と山の方で、死に対する考え方や訴えも違うと感じています。他院で化学療法を5ヶ月くらいやって、病状が好転せずにうちの病院にくる方もいます。ご家族としっかりとお話しし、延命治療をやらないということの承諾を得て、看取りを行っています。