最後になりますが、私のライフワークについてお話しします。日本は平均寿命が世界一ですが、現在は健康寿命と平均寿命の差が約10年あり、この10年間を多くの人が人間の尊厳が損なわれるような哀しい時間を過ごしています。私のライフワークは、この健康寿命と平均寿命の差を縮めていく取り組みを進めていくことです。そこで湘南慶育病院を通じて、そもそも皆さんが病気にならないような取り組みや、そして一度機能が損なわれた患者さんには、もう一度健康になっていただくためのリハビリテーションを展開し、地域との連携によって「寝たきり老人を作らない」、すなわち健康寿命を伸ばす取り組みを積極的に行ってまいりたいと考えています。そして結果として、この地域の健康寿命と平均寿命の差を全国平均の半分以下にしていきたいと思っています。
湘南慶育病院は「安心のまちづくりに貢献したい」と考えています。この病院があるから安心だと地域の方々から言われるような病院を目指します。ご支援のほど宜しく御願い致します。
各立場からの素晴らしい内容のご講演をいただき、湘南慶育病院の使命の高さを改めて感じることができたシンポジウムとなりました。シンポジウムの最後には私から会場にお集まりの皆様に、病院へのご理解とご支援をお願いしてシンポジウムは閉会いたしました。
シンポジウムの後には、シンポジウムに参加者した方限定の湘南慶育病院 先行内覧会を行いました。雨で足元の悪い中にもかかわらず、たくさんの参加者の方が、シンポジウム会場となった慶應義塾大学 湘南藤沢キャンパスから病院に移動し、病院を見学していただきました。
参加者の皆さまは外来診療、検査室、病棟、リハビリテーション室、救急外来など、熱心にご覧いただき、「この地域に立派な病院ができて嬉しいです。でも、私自身はこの病院にお世話にならないように、健康でいたいと思います!」等の嬉しいお声も聞かれました。
台風の中、想像以上の人数の方々にお越しいただき、湘南慶育病院に対する地域の方の期待の大きさを感じた1日となりました。