本日はおめでとうございます。私は幼少期より藤沢市に住んでおりまして、私が医師になって少し経った頃に「健康と文化の森構想」ができたことをつい昨日のように覚えております。それから約30年が経って、ここに中核拠点施設となる病院が開院を迎えますことを大変感激しております。これで、街づくりの計画も前進すると思いますし、地域の方々の活性化も大いにされるのではないかと思います。
藤沢市は都市マスタープランにおいて市内にある6つの場所を都市拠点として位置付けていますが、中でも「健康と文化の森地区」は、最も夢のある都市づくりが行える場所と認識されています。湘南慶育病院におかれましては、慶應義塾大学との連携のもと、未病、抗加齢、スマートリハなどの取り組みを進め、藤沢市民の皆様が「一生ここに住みたい」と言っていただけるようなまちづくりの一画を担っていただければと思います。また、医師会においてもしっかりと連携をとらせていただき、地域のため、市民のため、県民のためになるような素晴らしい医療機関をつくって頂ければと願っております。
慶應義塾を代表いたしまして、湘南慶育病院の開院をお祝い申し上げたいと思います。私としてもこの病院の開設に向けてこれまで深く関わってまいりましたので、このように大勢の方と一緒にお祝いできること、感無量でございます。
他大学で郊外型のキャンパスが必ずしも大成功というわけではない中で、慶應義塾がこの地で拡大してこれましたのは、ひとえに地元の皆さまの温かいご支援のおかげであり、今回の病院開設につきましても、また地元の皆さま方の温かい支援のもとに実現できました。
SFC開設当初から病院という話があった中で、その実現に向けて藤沢市と話し合いを進めてまいりました。形といたしましては、藤沢市と慶應義塾が連携協定を結び、健育会と慶應義塾が豊かな長寿社会づくりに資する研究・臨床応用・教育を遂行することを目的とした「研究・教育に関する協定」を結んでおります。このように病院と慶應義塾の連携を明確にした上で、今回の病院の開設につながってまいりました。
先ほど鈴木市長より健康長寿日本一というお話がありましたが、住民の皆さまにとって藤沢の街が住みやすく、また生きがいを見出せるような街になることが重要だと考えております。慶應義塾が持っております様々な技術を活用し、また自治体には制度設計なども行なっていただきながら、今回できるこの大変立派な病院を核とし、日本全体の模範となるような街づくりを行なっていければと考えております。